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卵でコレステロールは上がらない?高LDLコレステロールの人も大丈夫?

      2015/09/18

「卵は1日1個まで」
「卵はコレステロールが高いから控えよう」
と、言われていたのにこの常識が変わってきています!

卵を食べてもコレステロールの数値が上がらないというのは本当なのでしょうか?
すでに高LDLコレステロール血症の方や予備軍の方でもこれは当てはまるのでしょうか?

今日は、食事とコレステロールの関係について最新情報をお伝えします。

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卵でコレステロールは上がらない?

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血中の悪玉コレステロールが増えると、血管壁に付着し、蓄積すると動脈硬化の原因になります。
いわゆる血管が詰まりやすい状態です。血管が詰まってしまうと、脳卒中や心筋梗塞などの原因に。

卵が悪者にされてきた時代

1960年代から食事中のコレステロールが問題となり、コレステロール量を制限されることが推奨されるようになりました。
1980年には、1日あたり300mg以下が摂取の目安に。卵1個で約200mg前後のコレステロールを含むため、「卵は1日1個まで」「卵は2日に1個にしよう」など卵の摂取を控えることが推奨されてきたのです。

食事中のコレステロールとの関連性はない

しかし、その後の研究で食事によって血中のコレステロール値は変化しない(関連性が示されない)ことがわかってきました。
2015年米国で「コレステロールの摂取を制限する必要はない」と発表されました。

卵の摂取量と虚血性心疾患に関する研究報告もあります。
約26万人に対して行われた調査で、卵の摂取量と虚血性心疾患や脳卒中のリスクをは無関係でした。

そもそもコレステロールは食べ物から摂取して吸収されるのは2割程度で、後の8割は体内(肝臓)で作られています。
例えば食事でコレステロールを減らしても、体内のコレステロール値を一定に保つために、肝臓でのコレステロールの生成が多くなります。
逆に、食事によってコレステロールを多く摂取すると、肝臓での生成量を減らして常に一定に保たれるようバランスがとられいています。

また、食生活と脳梗塞との関係についての調査では、コレステロールの摂取高い人ほど、脳梗塞による死亡リスクが低いという報告もあります。

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コレステロールの摂取量制限 日本では?

米国の方針転換の流れを受けて、日本でも厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)において、「コレステロールの摂取量は低めに抑えることが好ましいものと考えられるものの、目標量を算定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため、目標量の算定は控えた。」と、コレステロール摂取の目標量が撤廃されました。

高LDLコレステロール血症では食事はどうすべき?

コレステロールを摂った方が、体内で合成されるコレステロールが少なくなるから卵もコレステロールが高い食べ物もどんどん食べていいんだ!
と、安易に判断するのは危険です。上記は健康な人を対象にしたものだからです。
日本動脈硬化学会でも「高LDLコレステロール血症患者にも当てはまる訳ではない」と注意をよびかけています。

※高LDLコレステロール血症とは、LDLコレステロール ≧140mg/dLの状態

コレステロールの数値が高い人は、健康な人と同じように卵をたくさん食べて大丈夫ということではありません。
これまで通り、卵などコレステロールの高い食品の過剰摂取には気をつけましょう。



具体的にどんな食事がいいの?

コレステロールを下げるための食事について推奨されているのはこちらです。

動物性の脂を摂り過ぎない

コレステロール値には「トランス脂肪酸」「飽和脂肪酸」が影響するとされています。
トランス脂肪酸は、マーガリンなどに含まれる脂で悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすことからコレステロール値に大きく影響されると言われます。米国では、トランス脂肪酸の使用規制が段階的に強化されており、2018年には原則使用禁止になる予定です。

水溶性食物繊維をたくさん食べる

水溶性食物繊維はコレステロールを下げる働きがあります。大豆、海藻、きのこ、野菜類など、これらを1日300g以上摂るようにしましょう。

伝統的な日本食

動脈硬化になりにく食事としては伝統的な日本食が多くの研究によって良いとされています。
ただし、寿司、お好み焼き、天ぷらなどの「和食」ではないので注意しましょう。
また塩分量が多くなり過ぎないよう、減塩にも気をつけてください。

まとめ

健康な人は、卵など高コレステロールの食品を制限する必要はなくなりました。
一方、コレステロールが高い人は引き続き、高コレステロール食品は食べ過ぎないように気をつけましょう。
ただし、これまでのようにコレステロールを控えれば良い(数値が下がるかもしれない)のではなく、トランス脂肪酸を避けるなど、新しい方向で食事全体を見直すよい機会かもしれませんね。

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